脳性まひの二次障害(1ページ)

私は1998年6月に頸椎症のため手術を受けました。4年経過した現在は頸の痛みはほとんどなく、普通に生活を送っていますが、脳性まひの二次障害で悩んでいる人は、私の友人や知人にも多く、この情報を脳性まひの人にもっと知ってもらいたいと思います。 2001年11月10日(金)に横浜まで行き、以前からお会いしたかった脳性まひの二次障害に詳しい横浜南共済病院の大成(おおなり)先生にお話を伺ってきました。大成先生はハローベストを使わない手術を行っています。(大成先生はその後大成整形外科クリニックを開院されました)

(AJU福祉情報誌55号掲載)

大成先生に脳性まひの二次障害についてお話を伺いました。

Q1:二次障害はどうして起こるのですか?
Q2:代表的な二次障害の症状は?
Q3:代表的な治療方法。最新の治療法。海外での治療法は?
Q4:手術方法について教えてください。
Q5:他の病院で同じ手術法をとっているところは?

Q6:手術しない治療法は?
Q7:二次・三次障害を防ぐための注意点は?
Q8:二次障害発症の平均年齢、手術や治療開始の平均年齢は?
Q9:基準看護の問題点などありますか?
Q10:発症後手術前に予防として筋力を鍛えることはどう思われますか?
Q11:情報を集めるには?
Q12:小さい頃歩けるように訓練することは大切なことなのでしょうか?
Q13:名古屋からでも診てもらえるか?
Q14:手術のタイミングは?

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Q1:二次障害はどうして起こるのですか?
A1:頸椎に関しては誰でも年を取ると少しずつ変形がすすんで、あるいは椎間板(頸椎の柔軟材やクッションの役割をしている)がいたんで、頸椎症という病気の状態になっていく。不随意運動(手や足を動かそうとしても、思うように動かないのに,これとは反対に動かそうと思っていないのに、勝手に手や足が動いてしまうことがある)がある人は変形が早く起こる。そういう意味では二次障害という表現は適切でないかもしれませんが、脳性まひの人は元々の障害に加えてという意味で二次障害という言葉を使われていると思います。

股関節に関しては筋肉のバランスが崩れて股関節が徐々に内転(内側に回転)して脱臼したり、あるいは脱臼しなくても変形性股関節症を起こしたりして、座るだけで、あるいは車いすに乗るだけで、耐え難い痛みが出たりするような障害もあります。

腰椎に関しては車いすの人は比較的少ないと思いますが、脳性まひの軽い人で仕事をされている人では我々と同様に腰椎障害が起きます。脳性まひの特徴的なものではあまりないです。 うちの病院でもこれまでに10名未満の人が腰の手術をしています。比較的首に比べて腰椎の不随意運動は少ないですが、その分、上半身の重さが腰にかかるので、動きが少なくても障害が起こります。まだ手探りの状態で手術の人法や手術後のギブスの固定期間などを考えて治療しているのが現状です。
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Q2:代表的な二次障害の症状は?
A2:頸椎の二次障害に関して話しますと、しびれが通常手から始まって足にひろがっていくわけです。人によって違いますが、ある程度の期間を過ぎますと、手足のつっぱる症状が出てきて、今まで歩けていた人が歩けなくなったり、あるいは車いすの人でもつかまり立ちができなくなったり、手の機能がおちて食事ができなくなったりします。それと同時に脳性まひの頸椎障害の人で特徴的なのは、かなりの頻度で上肢の筋力低下、頸部から上肢の痛みを伴う、いわゆる頸椎症による脊髄症だけでなく、神経根(脊髄から枝分かれした一本、一本の神経の根っこ)の症状が出てくることが非常に多いです。脊髄と神経根の両方の治療が必要で、脳性まひ以外の人と比べかなり難しい面を含んでおり、未だに治療方法が確立されているとは言えない状態だと思います。
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Q3:代表的な治療方法。最新の治療法。海外での治療法は?
A3:私のところでは一貫して前方と後方の除圧固定術をやっています。私の経験上初めの頃はハローべストを使ったりしたこともあったが、ハローベストを付けられない、ひどい緊張の強い患者は治療の対象からはずされてしまう。ハローベストを付けられる人だけを治療する。付けられる人の中でも付けている間にハローベストが壊されたり、あるいは菌が頭蓋内に入り込んだり、いろんなトラブルがあって、それでハローベストを使わない方法でやるということで試行錯誤の結果、現在の治療法に至った訳です。
最近の全国的な治療方法をながめてみると、ハローベストを使って後方の除圧術をやるとか、後方から除圧をしてさらに後方から止めるというような、どちらの効果をねらった治療法か判らないが、後方からの固定除圧術。また、一部の所では筋肉を解離して切って、頸椎の骨の手術を手がける前に動きを止めてからやるとか,また同時に毒素などを使ったりして、筋肉を一時的に弱めて、筋緊張を減らして後方手術、後方除圧術で、ある一定期間首の安定化を図るというような治療法、あるいは最初から筋肉(直立に必要な筋以外)を早めに処理してしまう治療法も試みているようですが、私には経験ありませんので詳しくはお話しできません。いません。
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Q4:手術方法について教えてください。
A4:うちの病院では10年前から前と後ろ両方の骨を針金とネジで止める方法でやっています。前の方から除圧もします。長期成績もいいことが最近わかってきたので、この方法を続けています。必ずという訳ではありませんが、人によって金具がいたみを起こして、ネジがゆるんで締め直すなど1回の手術ではなくて、2回3回と手術する人も中にはいますし、まだ一筋縄ではいきません。うちの病院ではもっと成績がいいですが、この治療では3人のうち2人がよくなればかなりいいほうだと思います。手術しても良くならない人は2割程度います。手術をする前から脊髄が萎縮していて、圧迫が脊髄に及んでいると、さらに悪くなることが予想される場合には進行を止めること、現状を維持することで、たとえ良くならなくても手術せざるを得ない人もいます。ハローベストはものすごく緊張がある人には付けられないでしょう。付けても動きますから、よほど鎮静剤とか使って半分寝たような状態でないとマネージメントが難しいです。ただ上位頸椎1番2番の間で骨のずれが起きている場合には、手術後の安静のため、固定が難しいために、うちの病院でもやむを得ずハローベストを使いますが、2〜3週間くらいではずします。
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Q5:他の病院で同じ手術法をとっているところは?
A5:横浜の病院はうちと同じようにやっています。
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これが噂のハローベスト

 

 

 

 

 

 

 

 

 

友達に作ってもらったハローベスト用の服 ↓

 

 

 

 

 

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