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精神障害者保健福祉手帳

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精神疾患の症状

てんかん

てんかんは反復する発作を主徴とする慢性の大脳疾患であり、突発性および症候性てんかんに二大分される。症候性てんかんの発作ならびに精神神経学的予後は、突発性てんかんにくらべて不良のことが多い。てんかんの大半は小児期に年齢依存性に発病し、発作をもったまま青年・成人期をむかえる。
てんかん発作は一般に激烈な精神神経症状を呈する。多くの場合、発作の持続時間は短いが、時に反復・遷延することがある。発作は予期せずに突然起き、患者自身は発作中の出来事を想起できないことが多い。姿勢が保てなくなる発作、意識が曇る発作では、身体的外傷の危機をともなう。

発作に加えててんかんには、発作間欠期の精神神経症状を伴うことがある。脳器質性障害としての知的機能の障害や、知覚・注意・情動・気分・思考・言語等の精神機能、および行為や運動の障害がみられる。発作間欠期の障害は小児から成人に至る発達の途上で深甚な修飾をこうむる。それは精神生活の脆弱性や社会適応能力の劣化を引き起こし、学習・作業能力さらに行動のコントロールや日常生活の管理にも障害が現れる。てんかん患者は発作寛解に至るまで長期にわたり薬物療法を継続する必要がある。

発作

てんかんにおける障害の程度を判定する観点から、てんかんの発作を次のように分類する。

  1. 意識障害はないが、随意運動が失われる発作
  2. 意識を失い、行為が途絶するが、倒れない発作
  3. 意識障害の有無を問わず、転倒する発作
  4. 意識障害を呈し、状況にそぐわない行為を示す発作

知能障害

知能や記憶などの知的機能の障害の程度は、器質精神病の認知症の判定基準に準じて判定する。

その他の精神神経症状

その他の精神神経症状とは、注意障害、情動制御の障害、気分障害、思考障害(緩慢、迂遠等)、幻覚・妄想等の病的体験、知覚や言語の障害、対人関係・行動パターンの障害、あるいは脳器質症状としての行為や運動の障害(たとえば高度の不器用、失調等)を指す。

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中毒精神病

精神作用物質の摂取によって引き起こされる精神および行動の障害を指す。有機溶剤などの産業化合物、アルコールなどの嗜好品、麻薬、覚醒剤、コカイン、向精神薬などの医薬品が含まれる。これらの中には依存を生じる化学物質が含まれ、また法的に使用が制限されている物質も含まれる。

認知症、その他の精神神経症状

中毒精神病に現れる残遺及び遅発性精神病性障害には、フラッシュバック、人格障害、気分障害、認知症、妄想症などがある。器質精神病の認知症、その他の精神神経症状を参照のこと。

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器質精神病

器質精神病とは、先天異常、頭部外傷、変性疾患、新生物、中毒(一酸化炭素中毒、有機水銀中毒)、中枢神経の感染症、膠原病や内分泌疾患を含む全身疾患による中枢神経障害等を原因として生じる精神疾患であって、従来、症状精神病として区別されていた疾患を含む概念である。ただしここでは、中毒精神病、精神遅滞を除外する。 脳に急性の器質性異常が生じると、その原因によらず、急性器質性症状群(AOS)と呼ばれる一群の精神症状が見られる。AOSは多彩な意識障害を主体とし、可逆的な症状である場合が多い。AOSの消退後、または、潜在的に進行した器質異常の結果生じるのが慢性器質性症状群(COS)である。COSは、知的能力の低下(認知症)と性格変化に代表され、多くの場合非可逆的である。COSには、病因によらず、脳の広範な障害によって生じる非特異的な症状と、原因や障害部位によって異なる特異的症状とがある。巣症状等の神経症状、幻覚、妄想、気分の障害など、多彩な精神症状が合併しうる。 初老期、老年期に発症する認知症も器質性精神症状として理解される。これらのうち代表的なアルツハイマー型認知症と血管性認知症を例にとると、血管性認知症は、様々な原因でAOS(せん妄など)を起こし、そのたびにCOSの一症状としての認知症が段階的に進行する。アルツハイマー型認知症では、急性に器質性変化が起こることはないので、AOSを見る頻度は比較的少なく、COSとしての認知症が潜在的に発現し、スロープを降りるように徐々に進行する。

認知症

慢性器質性精神症状の代表的な症状の一つは、記憶、記銘力、知能などの知的機能の障害である。これらは、記憶、記銘力検査、知能検査などで量的評価が可能である。

その他の精神神経症状

その他の精神神経症状には、意欲発動性の低下または病的高進、気分障害、情動制御の障害、思考障害、幻覚・妄想等の病的体験、人格レベルの低下など、様々な精神症状のほか、精神機能の発現、日常生活行動の遂行に影響する、大脳巣症状のような神経症状がある。

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その他の精神疾患

その他の精神疾患にはICD−10に従えば、神経症性障害、ストレス関連障害、成人の人格および行動の障害、食行動異常や睡眠障害を含む生理的障害および身体的要因に関連した行動症候群、心理的発達の障害、小児(児童)期および青年期に生じる行動および情緒の障害などを含んでいる。

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